肥満細胞とは、主に皮膚の結合組織に分布する細胞のことで、免疫などに関係する細胞なのです。
肥満細胞は、哺乳類の粘膜下組織や結合組織などに存在している造血幹細胞由来の細胞のことです。また、マスト細胞とも呼んでいます。そして、ランゲルハンス細胞とともに炎症や免疫反応などの生体防御機構にとても重要な役割を持つ細胞なのです。
私たち人間の肥満細胞には何種類かの異なるタイプがあるとされおります。たとえば社会問題となっているような花粉症に代表されています、アレルギー性鼻炎の発症部位の鼻粘膜におきましては、粘膜型と統合織型の肥満細胞があります。これらのうちアレルギー性鼻炎の発症に関わる細胞が粘膜型なのです。細胞レベルでの各種実験において統合織型の肥満細胞を用いることがありますが、反応性などが異なりますので十分な注意が必要となってくるようです。
また、肥満細胞症とは、肥満細胞種ともいわれておりまして、皮膚や身体のいろいろな部分に肥満細胞の数が過剰に増えてしまい、それが蓄積することが原因として発症する病気です。肥満細胞が増殖していき、数年くらいかかって組織に蓄積してしまいますと発症すると言われているのです。蓄積されてしまった細胞が刺激反応を起こすために、ヒスタミンなどのケミカルメディエーターを放出します。その結果、かゆみや皮膚の盛り上がりなどを起こすのです。この病気は、皮膚に肥満細胞が異常に多く集まったために起こる病気ですが、一般的なじんましんとは異なりますので、決まった場所で繰り返して発症します。幼児期に発症することが多いとされている病気なのですが、稀に大人になってから発症する場合もあります。
色素性じんましんというのは、こすったり引っかいたりするとかゆみが出るじんましんです。温度の変化や衣類などによる摩擦によっても、かゆみがひどくなる場合もあります。また、かゆい部分をこすったりすることによって、じんましんになってしまうこともありますので注意したほうが良いでしょう。
全身性肥満細胞症では、かゆみと発赤が起きて、重症の方の場合にはアナフィラキシー様反応というものが起きてしまいます。これは、骨の痛みと腹痛が起こり、胃潰瘍、慢性の下痢などになるようです。
色素性じんましんは、典型的な発疹が出ますので診断しやすい症状なのですが、確実な診断確定をするためには皮膚を一部切除しての病理検査をすることが必要となります。幼児期に起こる軽症の肥満細胞症というのは自然に消失していきますので、経過を観察していれば大丈夫です。しかし、重症の場合になりますと抗ヒスタミン薬を使用しますので、信頼のできる医師と相談することが良いでしょう。